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<大麦>
日本でも米とともに非常に古くから作られ、庶民の食として定着する一方、健康食としての一面もすでにもっていました。イネ科の越年草で、結実する穂の数により二条種と六条種に分けられ、二条種が主に醸造用に、六条種が主に精麦に加工されています。
食物繊維が豊富で、水溶性と不溶性をバランス良く含んでいます。大麦の水溶性食物繊維は、血糖値上昇抑制作用、血中コレステロール値の抑制作用があります。
日本人に不足しがちな食物繊維。健康のために食物繊維たっぷりの大麦を食生活に取り入れてみてはいかがですか。
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<あわ(粟)>
あわは雑草のエコノグサを先祖とするイネ可の植物。殻の色から、赤アワ・黄色アワなどがあり、実はクリーム色のものと薄い黄色のものがあります。種類はもち粟とうるち粟の2種類があり、もち種は粘性が強く餅や粥として用いられています。
甘みがあり独特のもっちりとした食感がおいしく、くせがなくてやさしい味わいの穀物です。食べやすく、消化も良く、優れた栄養価を持ち、白米に比べビタミンB1が多く、食物繊維や鉄分、マグネシウムも多く含んでいます。
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<きび(黍)>
きびはイネ科キビ亜科キビ属の一年生草本で、生育期間が短く乾燥に強い作物です。種類はもち種とうるち種に分かれ、現在もち種がおはぎやもちづくりに多く利用されています。粒はアワよりやや大きく、種類により黄色・白色・褐色があります。
香りと卵のようなコクがあり、味に深みをあたえてくれます。冷めてももちもちとしておいしさがそのまま、彩りもきれいなのでおにぎりやお弁当にも最適。
白米に比べ、食物繊維、カルシウム、マグネシウム、鉄分、亜鉛など多くが含まれています。
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<ひえ(稗)>
ひえは雑草のイヌビエを先祖とするイネ科の植物です。うるち種のみ栽培されています。グレーがかった白い実で白米に混ぜる以外に昔は味噌、醤油、焼酎などの原料に利用されていました。
冷害、湿害、酸性土壌や円買いに強い。
風味に特徴があり、ミルキーな味わいがあります。優れた栄養価を持ち、食物繊維を含みます。増加しつつある食物アレルギーの患者のための主食穀物としての需要も期待されています。
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<アマランサス>
ヒユ科ヒユ属の一年草で草丈は1〜2mになり、ケイトウに似た赤やベージュの花をつけます。メキシコからアンデス山脈を原産とし2000〜4000年前より栽培されています。種子は直径1〜1.5mmで非常に小さく、栄養的特徴は、たんぱく質にリジンを多く含み、カルシウム、鉄分などのミネラルと食物繊維が非常に豊富に含まれています。
慢性貧血病や老人性骨粗しょう症の予防によいと言われています。
栄養バランスが他の雑穀に比べて高く、アメリカ航空宇宙局(NASA)も“21世紀の栄養食品”と声明。注目をされています。ぷちぷちとした食感が特徴ですが、やわらかめに炊くとふんわりと仕上がり、ゆでるとほぼ透明になります。
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<はと麦>
イネ科の一年草であり、雑穀の中で最も粒が大きい。原産地は中国南部からインドシナ半島ではないかと考えられています。
お粥や焙煎してお茶、または薬膳の食材として利用されています。ハトムギは司馬遷の「史記」にも登場し、楊貴妃も美容食として愛用したと言われます。淡泊の中にも生命力を感じさせる強い味わいがあります。
中国では古くから漢方として用いられ、利尿作用と皮膚の保湿作用、解毒作用があり、美肌にもよいとされています。
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<黒米>
古代米の一種。5分搗きにすると米が紫色になるため、「紫米(紫黒米)」とも言われます。米粒の形は、ジャポニカ種(短粒)とインディカ種(長粒)があり、世界的には長粒が多くほとんどがもち種です。
古来中国では宮廷献上米として用いられており、楊貴妃も美容職として愛用していたとされます。また薬膳料理にも使われることから、「薬米」の別名をもちます。
黒米の色素であるアントシアニン(ポリフェノールの一種)は、抗酸化作用が認められています。香りがよく、自然の甘みがあります。白米と比べてたんぱく質やビタミン類、天然色素であるアントシアニンを豊富に含みます。
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<赤米>
古代米の一つ。野生稲の大部分がこの赤米であることから、米のルーツ・赤飯のルーツとされます。玄米の色が赤褐色で果皮の部分の赤色系色素は、カテキン・タンニンの色素(ポリフェノールの一種)で、抗酸化作用が期待されます。縄文時代晩期に稲が日本に伝わって最初に栽培されたお米であると言われます。
食物繊維を含み、マグネシウム、ビタミンB1なども含みます。あっさりしている中にも甘みがあり、味わい深いのも特徴です。
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<キヌア>
ほうれん草と同じアカザ科の1年草で、高地や湿原、塩害地等の一般に作物が育たないというわれるところでも生育できる作物。標高3000メートル以上の南米ペルーを中心としたアンデス高地で主食として栽培され、古代インカの言葉で「母なる穀物」として重用されています。
アメリカのNASA(航空宇宙局)が、「21世紀の主食になる」と発表したことで、世界中で広く知られるようになりました。たんぱく質含量が高い上、穀物では不足しがちな必須アミノ酸も非常にバランスよく含み、食物繊維、ミネラル(鉄分・カリウム・マグネシウム)も豊富です。こしのある食感で、風味にコクがあり、味わいに深みがあります。
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<たかきび>
アフリカ原産の穀物で紀元前3000年より以前から栽培されていました。イネ科の仲間で、別名もろこし、コーリャンとも呼ばれています。
豊富なカリウムの他に、マグネシウム、カリシウム、鉄などのミネラルを含み、弾力のある食感でこくがあります。
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<発芽玄米>
玄米を水にひたし、0.5〜1mm芽を出させて低温で維持させたものが発芽玄米です。発芽することで硬い外皮は柔らかくなり、でんぷんがブドウ糖に変わり、独特の甘みも出ます。注目すべきは栄養成分ギャバ(γ-アミノ酸)。弾力とボリューム感があり噛むほどに味わいが増します。白米にはない深みのある風味が特徴です。
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<黒ごま・白ごま>
ごま科ごま属の一年生草本。原産地はアフリカのサバンナ地帯。中国では「食べる和漢」といわれ、植物性食品のなかではその栄養価はトップレベルです。ごまのたんぱく質には必須アミノ酸(人間の体内で作り出すことのできないアミノ酸)がバランスよく含ます。カルシウム、鉄をはじめとして、リン、マグネシウム、亜鉛などミネラルも含まれ、また抗酸化力も注目されています。
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<とうもろこし>
日本には16世紀に伝えられ、明治時代から主に北海道で本格的な栽培が始まりました。成分は糖質が主で、食物繊維、リノール酸の他、胚芽部分にはビタミンや各種ミネラルを含みます。優しい甘みと香りが人気。
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<黒豆>
大豆の一種でマメ科の一年草で、別名【烏豆(カラスマメ)】とも呼ばれます。
煮ても、煎っても、茹でてもおいしく召し上がれます。ごはんに混ぜて炊飯するとほっくりとした食感になります。
女性に嬉しい大豆イソフラボンを含み、抗酸化作用のある黒色色素「アントシアニン」に加え、自然界最強の抗酸化作用を「もつと言われるプロアントシアニンも含んでいます。黄大豆に比べるとたんぱく質がやや多く、脂質は少なめです。
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<小豆>
古くから小豆色には魔よけの力があるとされ、今でも小正月に小豆粥を食べる風習が残っています。小豆には良質のたんぱく質、ビタミンB1、ビタミンB2、食物繊維が含まれています。皮には「サポニン」という注目の栄養成分も含んでいます。
日本では、あんこやお赤飯、お汁粉などで馴染み深い素材です。
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